『酔っ払ったみの虫』


酔っ払ったら アタシはね

時々 そっと

人間 やめちゃう

エヘラ、エヘラと笑って誤魔化し

くるくる回る 世間に手を振り


ゆらゆら揺れる 貴方に手を振り

夜の部屋に潜り込んでね

不安定に ぶら下がり

酔っ払った みの虫に・・・

☆ 明日は二日酔いかなぁ〜
今日はよく眠れそう おやすみなさい!
大変な 大変な、、、、、人間さん達。


『国語辞典』


面白いね

愛の横には、哀が...
恋の横には、請いが...

夜の次は、寄る...
生の次は、性...

幸せの近くに、思案...
死と志は、隣あわせ...

私は暇人?


『しつもん』

朝早く あさがおの、ねじをとくのは
誰なんだ?

夏空の にゅうどうぐもを、はこんでいるんは
誰なんだ?

夕暮れに カナカナ、鳴かすの
誰なんだ?


『ねこじゃらし』

あのね
やわらかい やわらかい光の中で
やさしい やさしい風を相手に
かすかに かすかに頷きながら
おはなし していた ねこじゃらし

それでね
なんのおはなし?仲間に入れてと
そっと聞いたら いやいやしながら
んふふっ だ―――め!と ねこじゃらし
・・・コノヤロウ・・・
いい性格してるやんか ねこじゃらし


『萩語り』

萩の女はな
誰も暗い顔しちょる
暗い顔しちょればな
偉ろーなった男は 帰って来んじゃろ
帰って来んとき あってもな
みかん畑行って 海でも見ちょけや

萩の女はな

誰も強い性根しちょる
強い性根 持っちょるうちは
いろんな苦労が追いかけようで
いろんな苦労があってもな
人前じゃあ泣かん 海に潜ちょく

萩の女はな
誰もこの町出りゃあせん
出られん女 飽きもせんと
今日もみかん畑 登っちょる
出られん女 飽きもせんと
一人で今日も 海に潜ちょく


『街』

今は何月?春の頃
 故郷じゃ 今頃 何が咲く?
 すみれ もくれん 人知れず
 咲いて春など告げたのに
 この街 誰も、春知らず...

 誰か泣いてる 夜の中
 痩せた女か? 野良犬か?
 みんな、聞き耳たてながら
 笑い転げるふりをして
 この街 誰も、泣いている...

 机 たたいて 独り言
 これが私の生きかたと
 いつのまにやら 泣き崩れ
 朝を迎えりゃ 今日もまた
 この街 誰も、目を伏せる...




空の高さは

わからない

海の深さは

わからない

わからないけど

わからないまま

私は空の下にいて

私は海の上にいて・・


              かたつむり


       わたしは あなたに 憧れる
       あれも これもと ひとかるい
       家ごと 背負って 旅をする
       とろとろ のろのろ 旅をする

       持てる荷物は 知れたもの
       嫌いな人は 増やすまい
       遠い昔は 忘れよう
       のらり くらりと 生きていく

       わたしは あなたに あこがれる・・・









  蛍

       愛と言うことば
       やたら、飛び交う時
       愛はなく・・・・・




       今
       熱を持たない愛で
       身を焦がすこともなく
       光放つ、蛍となって
       暗闇を 彷徨う・・・・・









  いくら淋しいからって
  はっきりさせちゃぁ いけない事って.........あるよね
 
  空と海の さかいとか
  好きと嫌いの さかいとか

  でも、いくら解からなくなったと言っても
  きっちり、確かめなければいけない時もあったよ・・・

  今いる自分の場所とか
  その場所にいるのが、幸せかどうかって........こととか...





 
                             春夏秋冬

                春の陽の
                    霞みに包み 若き日の
                    実らぬ思い 波に放して
                    今だ漂う   おぼろの海を

                夏の夜の
                   星屑こぼれ 街の灯に
                   紛れて灯り ときめきを待つ
                   朝は消えてく 夜の夢

               秋の風
                   ためらいがちに 乙女の胸の
                   ため息集め 連れて行く
                   焦がれて焼ける 夕焼けの空

               冬の海
                  指を浸して 冷たさに
                  比べてみたり 心の痛みと
                  旅の終わりの ふるさとの

               






                     【焚き火】

            風も無いのにまた、一枚の葉が舞い落ちた。
            足元に積もる 枯葉・・・・・

            その人は、記憶を抱いた落ち葉を掻き集め 火を点けた。
            細く立ち上る煙
            どうにも出来ない事実、どうにもならない昔を
            掻き集めては火を点ける。

            その人の思いか
            空は赤く燃え、雲は赤く燃え、山は赤く燃え・・・
            野には彼岸花となって思いが散る

            秋になるとその人はいつも 焚き火をする。

            後に残った灰が叫ぶ「今までの事は忘れてください!」
            が、その時すでにその人は 立ち去った後 








   酒に酔うってのは・・・
  世の中少し 揺れるのよ

  思い出に酔うってのは・・・
  自分の居場所がほしいのよ

  恋に酔うってのは・・・
  少しずつ嘘が上手くなってきてることに気がつかないのよ・・

  だから、みんな
  酔いから覚めた時が怖くて
  酒を飲み、昔の中に片足残して
                                 
 新しい恋を 探すのよ



                                   


胸がチリチリしたら 気をつけろ
それって、胸焼けか 恋

深夜、暗闇の中で誰かの顔が浮かんできたら
それって きっと
大嫌いな奴か 大好きな人か
どちらか・・・

孤独の中にいる女が 不幸なんじゃないぞ!
本当に不幸なのは
孤独に耐えられない女。





一日だけ 猫になれるとしたら.......
忍足 できるんでしょう?
夜目も きくんでしょう?

行きたいとこが あるの

でも、遠いとこだから
きっと たどり着く途中で
陽だまり みつけて うたた寝し
約束の一日が 終わってしまうと.......思うの











 「海」ってどんなもの?
 と聞いたら
 おまえの中にも海があるよ  って

  お母さんが言ったの・・・  




























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